公開日 2024年10月29日
第277回 遺伝子機能解析部門セミナー
(第404回 細胞工学研究会講演会)
演題:新規細胞壁構造Neck stripの発見とバングラデシュでの応用研究
演者:神谷 岳洋 氏(東京大学大学院農学生命科学研究科)
日時:令和6年12月13日(金)15:00〜16:00
場所:島根大学生物資源科学部3号館202講義室
要旨:
私は、植物が栄養を吸収し利用する仕組みを明らかにし、その知見を応用に生かす研究
を進めている。現在進行中の研究の中から、本セミナーでは、これまでに進めてきた基
礎、応用の二つの研究を紹介する。
一つは、植物の分泌性トライコムと呼ばれる器官において、私達が発見・命名した
「Neck strip」という新規細胞壁構造についてである。植物は様々な化合物を合成してい
る。これまでにそれらの生産に関する様々な酵素が同定され、その経路については多くの
知見がある。一方で、化合物の合成および貯蔵の場がどのようにして形成されるのか、そ
の仕組みについて明らかになっていることは少ない。我々は、キュウリのブルームレス変
異株を用いた解析により、果実表皮に存在する分泌性トライコムと呼ばれる構造に存在す
る新規細胞壁構造(ネックストリップと命名)が、ブルームの主成分であるシリカの合成
に必要であることを明らかにした。さらに、この構造がさまざまな植物の分泌性トライコ
ムに存在し、植物にとって普遍的な構造であることを示した (Hao et al. Nature
Plants, 2024)。
もう一つは、バングラデシュで進めている、安全で栄養価が高いイネの育種・栽培プロ
ジェクト(SANRICE)である。現地で大きな問題となっているヒ素汚染・「隠れた飢餓」の
解決を目指す社会実装型プロジェクトである。論文からでは読み取れない、現場の様子を
紹介する予定である。(Project Facebook: https://x.gd/eTwSj )
司会: 蜂谷 卓士(島根大学総合科学研究支援センター)
(第404回 細胞工学研究会講演会)
演題:新規細胞壁構造Neck stripの発見とバングラデシュでの応用研究
演者:神谷 岳洋 氏(東京大学大学院農学生命科学研究科)
日時:令和6年12月13日(金)15:00〜16:00
場所:島根大学生物資源科学部3号館202講義室
要旨:
私は、植物が栄養を吸収し利用する仕組みを明らかにし、その知見を応用に生かす研究
を進めている。現在進行中の研究の中から、本セミナーでは、これまでに進めてきた基
礎、応用の二つの研究を紹介する。
一つは、植物の分泌性トライコムと呼ばれる器官において、私達が発見・命名した
「Neck strip」という新規細胞壁構造についてである。植物は様々な化合物を合成してい
る。これまでにそれらの生産に関する様々な酵素が同定され、その経路については多くの
知見がある。一方で、化合物の合成および貯蔵の場がどのようにして形成されるのか、そ
の仕組みについて明らかになっていることは少ない。我々は、キュウリのブルームレス変
異株を用いた解析により、果実表皮に存在する分泌性トライコムと呼ばれる構造に存在す
る新規細胞壁構造(ネックストリップと命名)が、ブルームの主成分であるシリカの合成
に必要であることを明らかにした。さらに、この構造がさまざまな植物の分泌性トライコ
ムに存在し、植物にとって普遍的な構造であることを示した (Hao et al. Nature
Plants, 2024)。
もう一つは、バングラデシュで進めている、安全で栄養価が高いイネの育種・栽培プロ
ジェクト(SANRICE)である。現地で大きな問題となっているヒ素汚染・「隠れた飢餓」の
解決を目指す社会実装型プロジェクトである。論文からでは読み取れない、現場の様子を
紹介する予定である。(Project Facebook: https://x.gd/eTwSj )
司会: 蜂谷 卓士(島根大学総合科学研究支援センター)